
「対数」って「指数」をチョット形を変えて表現するものでした。
だから「指数」と「対数」とは表裏一体(ひょうりいったい)の関係にあるのです。
だから「指数」の法則は全部「対数」で表現できるのです。(あったりまえ〜!!)
<指数では> Y=2x でYの値がわかっている時に、Xの値を知りたいと思った時には
このように考えるしかありません。(下図の青線グラフ。)
Y=2x のグラフで Y=2 になる時は X=1 です。
Y=3 になる時は X=1.585 です。
Y=4 になる時は X=2 です。
と、このようにグラフを読むのは、X軸とY軸とが今までとは逆な感じでなじみにくいで−す。
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<対数では> そこで数学者は考えた!「いっその事 XとYとを入れ替えてしまえ!」
そしたら
X=2Y −−> この事を「対数」で表すと Y=Log2X となり、そのグラフは
Y=2x のグラフを Y=X(緑の線)で折り返したものになる。(チョット難しいかな?)
そしたら.....
Y=Log2X のグラフで X=2 の時には Y=1 です。
X=3 の時には Y=1.585 です。
X=4 の時には Y=2 というようになじみやすい!!(X(独立変数)が変化する時にYの値(従属変数)がどのように変化するのかがわかりやすい!)
だから、「指数」も「対数」も実はお互いに 同じものを裏側からみている にすぎないのです。
指数にはこんな法則がありました。
Ax × As=Ax+sAx ÷ As=Ax−s(Ax)s=Ax・s |
(A は正の数字。 底(てい) と呼んでいる。)
(x、s は正や負の数字。 指数と呼んでいる。 )
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ここで
Ax =P
As =Q と書き表すと、以下のように書き直せます。
X=LogAP --- @ (指数Xはこのように表現できるよ!)
S=LogAQ --- A (指数Sもこうなるよ!)
これらP,Qを使って「指数の法則」を「対数」の目でみてみると.....
(その1) 最初の指数の法則(かけ算)は「対数」の世界から見るとこうなりますねえ。
Ax × As=Ax+s=P×Q
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(その2) 次の指数の法則(わり算)は「対数」の世界から見るとこうなりますよねえ。
Ax ÷ As=Ax−s=P÷Q
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(その3) その次の指数の法則(累乗:るいじょう)は「対数」の世界から見ると・・・
(Ax)s=Ax・s=Ps
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(あったりまえ〜!)
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このように、これらの「対数の法則」はすべて「指数での法則」を裏側からみたものにすぎません。
これらはすべて底(てい:ある数字「A」のこと)が同じの場合の計算の時にのみ役立つ法則でした。
しかし、底が違っていてもこの「対数の法則」を悠々(ゆうゆう)と使えるようにしたいものです。
そこで数学者は考えました。 例えば...
という様な場合もありますが、これを一般的な数式で表現すると
Ab = C = De |
となります。(A、C、Dは正の数) これから以下の3つの式ができます。
Ab = C −−> b=LogAC −−−@
De = C −−> e=LogDC −−−A
De = Ab −−> e=LogDAb −−−B
A式=B式だから
LogDC = LogDAb
= b・LogDA (積の技)
だから b= ... に書き直すと
b = ( LogDC)/(LogDA)
ところが @式から b=LogAC だから
LogAC = (LogDC)/(LogDA) |
この式は底がAの対数は底がDの対数でも表現出来る事を意味しています。例えば...
Log416 = (Log216)/(Log24) = 4/2 = 2
というふうにも計算できるのです。 まとめると、
b=LogAC ---@
|
この「底変換の技」があれば底の値が何であっても対数を計算できるのです。
だから様々な底に対する対数の表を作らなくても1種類の対数の表さえあれば指数や対数の計算はなんでもできる事になるのです。(すっごいパワ−ですねえ!)
そこで次に述べる「10を底とする対数表(常用(じょうよう)対数表)」を作る事になったのです。
世の中は「十進数」が最も多く使われています。
だから、「十進数」を基本に「指数」と「対数」との関係を比べて対数表を作成してみましょう。
(ちなみに、時計は12進数、角度は360進数、電子計算機のなかは2進数で動作しています。)
< Y=10X のグラフ >
このグラフは
100=1
100.3010=2
100.4771=3
101=10
ということです。
(グラフでは Y=10x の事を Y=10^x とかいています。)
< Y=Log10X のグラフ >
このグラフは
Y=10x の式でXとYを入れ替えて
X=10Y にし、対数の表示にすると
Y=Log10X になります。
そして Y=10x の曲線を直線Y=Xで折り返してできたものです。
このグラフを表にするとこうなりました。これを「常用対数表」と呼んでいます。
| X | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
| Y=Log10 X | 0.0000 | 0.3010 | 0.4771 | 0.6021 | 0.6990 | 0.7782 | 0.8451 | 0.9031 | 0.9542 | 1.0000 |
| Log 2 =0.3010 、Log 3 =0.4771 さえ覚えておけばあとはなんとかなるのだ。(秘伝!!) |
Log 1 =0 Log 2 =0.3010 ( Log には、身を入れる) Log 3 =0.4771 (ロクさんは、死なない) Log 4 =Log(22)=2・Log 2 =2×0.3010=0.6020 Log 5 =Log(10/2)=Log 10 −Log 2 =1−0.3010=0.6990 Log 6 =Log(2×3)=Log 2 +Log 3 =0.3010+0.4771=0.7781 Log 7 =0.8451 (ナナは、はよこい) Log 8 =Log 23 =3・Log 2 =3×0.3010=0.9030 Log 9 =Log 32 =2・Log 3 =2×0.4771=0.9542 Log 10 =1.0000 (普通は Log10X の事を Log X と書く事にしている。(いちいち「10」をかくのはめんどうだから。))
|
(常用対数表は Log 1〜Log 10 の1桁ぶんあれば充分なのだ。 なぜだかわかるかな?)
この表は大変便利で威力(いりょく)を発揮(はっき)するのだ! −−−> どんな威力かな???
(4)応用例1
君は「電気通信主任技術者」、光ファイバ−の敷設(ふせつ)工事の責任者である。
使用中の光ファイバ−は1Km伝搬(でんぱん)すると元の光の強さの0.9倍になる。
光の強さが元の1/10以下になるのは何km先なのかを見積もっておかねばならない。
| (方法1) 0.9×0.9×0.9×0.9×0.9×0.9×0.9×0.9×0.9×0.9・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ でも もちろんいい。 いつかは答えがわかるだろう。 |
| (方法2) @数式をたてる。 「光の強さは1kmあたり元の0.9倍になるが、nkm先では光の強さが元の0.1倍になる。」 を数学語に翻訳(ほんやく)すると、 (元の光の強さを仮に「1」とすればよい。「10」でも「100」でも結果は同じになります。) 1×(0.9)n=1×0.1 (0.9)n=0.1 A計算はこうなる。 (0.9)n=0.1 で n の値をもとめればよい。 n=Log0.9 0.1 対数になおした。 =(Log10 0.1 )/(Log10 0.9 ) (底へんかんの技!) ここで 分子= Log 0.1 =Log 10-1 =-1・Log 10 (積の技) =-1 (Log 10 =1) 分母=Log(9/10)=Log 9−log 10 (差の技) =log 32−1 =2・log 3−1 (積の技) =2・0.4771−1 =0.9542−1 =−0.0458 だから n=(−1)/(-0.0458) ≒21.8 (げんみつに計算すると 21.854345・・・でした!) B結論だ! 光の強さは、21km地点ではまだ0.1よりおおきいだろうなあ〜 22km以上で光の強さは元の1/10以下になる。 ・・・・・・・・ むふふ どうだ! (その地点に光信号を10倍強くする増幅器(ぞうふくき)を設置(せっち)すればいいのだ。) (実は (0.9)21.854345=0.1 という事なのだ。 だから21.854345km付近で光の強さは0.1になっているのだ!) (数学の威力ってすっげえだろう! ・・・ わかるかな?) |
(5)応用例2
光ファイバ−は「何km伝搬すると元の光の強さの何倍になる」という表かグラフが必要だ。
その表やグラフを現場の作業員に配布しておかねばならない。
(いちいち聞きに行くのは大変だから...)
(方法1)表を作って配布する。
距離 光の強さ
(km) (mW)
----------------------------------------------------------------------
0 1.0000 <−− 0 km地点で 光の強さを 1.0000 (mW)とする。
1 0.9000
2 0.8100
3 0.7290
4 0.6561
5 0.5905
6 0.5314
7 0.4783
8 0.4305
9 0.3874
10 0.3487
11 0.3138
12 0.2824
13 0.2542
14 0.2288
15 0.2059
16 0.1853
17 0.1668
18 0.1501
19 0.1351
20 0.1216
21 0.1094
22 0.0985 <−− 22 km地点でチャ−ンと 0.1 (mW)以下になっている。
23 0.0886
24 0.0798
25 0.0718
26 0.0646
27 0.0581
28 0.0523
29 0.0471
30 0.0424 <<<−−(ないしょの話:30km地点の光の強さを計算する技)
31 0.0382
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(方法2)普通のグラフ

指数のグラフはどうしても曲線になってしまい、
グラフから数値を読みとりにくい!
X軸は距離(km)
Y軸は光の強さ(mW) を表している。)
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(方法3)片対数グラフ

これを「片対数グラフ」と呼んでいる。
指数のグラフをなんと直線で示す事ができるのだ。
しかも広い範囲にわたって簡単に表示できる上に数値を読みとりやすいのだ(大発明!)
また21.8km地点で光の強さは0.1になるのだから直線を引くだけで途中の計算は不要なのだ!!!
<参考>
これは 「Y軸の片対数グラフ」 とよばれている。
もちろん「X軸の片対数グラフ」 もある。
「両対数グラフ」というのもある。
1)現在の性能のよい光ファイバ−は1kmあたり元の光の強さの0.95倍ぐらいになるそうだ。
光の強さが元の1/10以下になるのは何Km先なのかを計算せよ。
(log 9=0.9542 、Log 10=1.0000 の時 log 9.5 のおよその値はどうすればわかる?)
これを 「直線補間(ほかん)の技」という。
2)常用対数表は実は1桁ぶんあれば充分なのだ。 なぜだか説明せよ。